小規模農林水産業 令和13年度から強制適用――労働政策審議会部会
厚生労働省は、労働政策審議会労災保険部会を開き、今年7月に公布された労災保険法等改正法に関する政省令改正の方向性を提示した。小規模農林水産業の労災保険適用を任意としている「暫定任意適用事業」の廃止の施行日として、令和13年4月1日を示した。保険給付請求権の消滅時効の延長の対象となる疾病には、脳血管・心臓疾患、精神疾患、石綿を吸入することで発生する疾病を挙げた。一人親方などに代わって保険料の納付手続きを行う特別加入団体の要件の法定化については、労災保険業務や業務災害防止に関する活動の業務の適切な実施などを省令に明記する。
【当事務所からの実務ポイント】
農林水産業の事業主は、まず自社が現在の暫定任意適用事業に該当するか、労働者を雇用しているか、労災保険に加入済みかを確認してください。該当する場合は、施行日や加入手続きの確定後に慌てないよう、雇用人数・賃金・現在の保険加入状況を整理しておくと実務が進めやすくなります。
脳・心臓疾患、精神疾患、石綿関連疾病が疑われる事案では、時効延長を見込んで請求や資料収集を先延ばしにしないでください。発症や就労の経過、労働時間、業務内容などの記録を早期に確保し、現行の期限を前提に個別の請求を確認する必要があります。特別加入団体についても、加入者への説明、保険料の取扱い、災害防止活動の実施状況を点検し、確定する省令に合わせて運用を見直すことが実務上の備えとなります。